文具屋の接客術 売るより選ぶお手伝い

みなさん こんにちは、文具屋のおやじ、ノボタンです。

私は長年、百貨店の文具売場に立ち、たくさんのお客様と文具を通じて出会ってきました。
今日はその中で感じている「接客の大切さ」と「文具の魅力」についてお話しします。


✨ 売るより「選ぶお手伝いをする」ことが文具屋の仕事

私がいつも心がけていること、それは**「売る」よりも「選ぶお手伝いをする」ということです。

商売と言うのは、買って頂いて終わりでは有りません
「また来よう」と思っていただけるお客様**を増やすこと。
つまり“リピーター”になっていただくことです。

そのために大切なのは、「商品を売る」ことではなく、
お客様と一緒に「文具を選ぶ時間を楽しむ」ことだと考えています。

「どんな場面で使うのか」「どんな相手に贈るのか」「どんな書き味が好きなのか」──
そうした背景をお聞きしながら、一人ひとりに合った文具を探す。
それが私にとっての接客であり、文具屋としてのやりがいなのです。


🏬 変わる時代の中でも、変わらない心

私が働いている百貨店の中に先月、全国的にも有名な生活雑貨の大型店がオープンしました。
沢山の雑貨、化粧品など、また文具の品ぞろえも豊富で、見ているだけでも楽しい売場です。
さらに、今はインターネットで簡単に文具を買える時代になりました。

そんな中で、私たちのような売場に足を運んでくださるお客様がいることは本当にありがたいことです。


きっとお客様は、文具そのものだけではなく、
**「人と人とのやりとり」や「会話の温かさ」**を求めて来てくださっているのだと思います。


✏️ お客様と過ごす、かけがえのない時間

ある時、就職活動を控えた学生さんが、
「初めての万年筆を買いたい」と来店されました。
緊張しながらも真剣にペンを選ぶ姿が印象的で、
一緒に書き味を確かめながら、「これなら緊張しても安心して書けますね」と話しました。


後日その方が「内定が決まりました。あの万年筆で履歴書を書いたんです」と報告してくださり、胸が熱くなりました。

また、長年の常連さんから「この店で買うと、文具が好きになる」と言っていただいたこともあります。
そんな言葉を聞くたびに、「文具屋を続けてきてよかった」と心から思います。


💌 文具は、モノではなく“気持ちの道具”

文具は、ただの道具ではありません。
そこには、人の想いを形にする力があります。
手紙を書くペン、スケジュールを記す手帳、アイデアを描くノート──
どれも「誰かを想って使う」からこそ価値が生まれるのです。

私たち文具屋は、その「想いを伝えるための道具」をお客様と一緒に選ぶお手伝いをしています。
文具を通して人と人がつながり、笑顔が生まれる。
そんな瞬間に立ち会えることが、私にとって何よりの喜びです。


🌸 これからも、文具とともに

ネットでも文具が簡単に買える時代だからこそ、
私は**“人の温もりを感じられる売場”**でありたいと思っています。

特にご年配、お年を召されたお客様が多い私が居る店では、お客様に寄り添う接客が何よりも一番大事だと思っています。


これからも、お客様一人ひとりの“文具時間”を大切にしながら、
心を込めて接客していきたいと思います。


✨ まとめ

  • 文具屋の仕事は「売る」ことではなく「選ぶお手伝い」

  • お客様との会話や体験が“また来たい”につながる

  • 文具は、人の想いを伝える“気持ちの道具”である


🖋 文具屋 ノボタン
「楽しい文具BOX」より

文具屋のおやじ ノボタン
和歌山生まれ、文具業界47年。文具の楽しさや、役立つ情報や知識をお届けする「楽しい文具BOX」を運営中。百貨店文具売り場で日々お客様と接し、万年筆や祝儀袋、その他のお悩み相談もお任せ!
竹内まりやさん、ヘンリー・マンシーニの映画音楽が好きです。

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