みなさん、こんにちは。文具屋のおやじ、ノボタンです、
みなさん、今も鉛筆を使ってるという方、いらっしゃいますか?
おそらく中学、高校を卒業してから鉛筆は使っていない、と言う方がほとんどでは無いでしょうか。
実際、鉛筆の製造本数は昭和41年がピークで14億本、そして今は2億本くらいだそうで、7分の一に減っているんですね。
しかし、今でも鉛筆は大切な業務に使っている場面も有ります。
今日は、その鉛筆の話しです。
鉛筆 濃さ
一般的な筆記にはF やHB を使う事が多いようで、7H~9Hは非常に硬く、金属や石材に筆記するのに使います。
3H~6Hは製図用に使う事が多いです。
2H~Hは製図などに使う事が多いですが、細かい文字や薄い筆跡を好む人にも良く使われます。
シャープペンシルの芯でも、この硬度を選ぶ学生さんはわりと多いです。
B や2Bはわりと濃くて柔らかいので、小学校入学時に揃える鉛筆として、この硬度を選びます。
ただ、これは地域によって違いが有るようで、私が住んでる和歌山では2Bが多いのですが、お隣大阪、泉州ではBを選ぶ子供さんが多いです。
3B~5Bはデッサンなどを描くのに向いています。
ただ、細くて薄い線を描きたい場合は、より硬い物を使い、太くて濃い線を描きたい時は、より濃い鉛筆を使えばいいと思います。
また最近は以前(ってどれくらい前?)に比べると、握力が弱い小学生が増えてきているようで、普段筆記にも3Bや4Bを使う子供さんが増えてきています。
6B~7Bは硬筆書写に使う事が多いです。
和歌山県は書道、硬筆書写がとても盛んな所で、小学校入学時にはほとんどの新1年生は揃えます。
また、三菱鉛筆のハイユニには、10Bの濃さの鉛筆が有ります。
断面を見ると「10B」の芯の太さはとても太く「HB」に比べると3~4本分くらいありそうな感じです。
そしてタッチは柔らかく、「トメ・ハネ・ハライ」が表現できるようです。
一度試されてみてはいかがでしょうか。
ただ、HBやFなどに比べると、消しゴムで少し消しにくいようです。
また、「マークシート」には、HB、B、2Bの硬さが適しています。
柔らかい方が塗りつぶしやすいですが、間違ったときには消しゴムで少し消しにくいので注意して下さい。
また鉛筆の変わった使い方としては、塗膜の硬さを測定し、塗装被膜が規定の硬度を有するかを測定する「引っかき試験」にも使われているそうです。
使われている鉛筆は三菱鉛筆のユニの6Bから6Hだとか。
鉛筆 初めておすすめ
子供は最初鉛筆の持ち方が分からないので、親指、人差し指、中指がおのずとおさまる三角鉛筆はおすすめです。
また、鉛筆を持つ時は3本指なので、丸軸よりも、その倍数の6角鉛筆(一般の鉛筆)もいいと思います。
丸軸は指の場所が定まらないので持ち方が崩れやすくなります。
転がりやすいという事も有ります。
また幼児、新小学1年生の子供は握力が弱いので、鉛筆の硬度は2B くらいがおすすめです。
またキャラクターの柄が入った物は、子供の想像力がそちらの方に行ってしまいますので、無地の物をおすすめします。
また、消しゴムに慣れていない内は、硬い芯の物を使っていると、消しゴムで消そうとすると、力が入ってしまい、紙を破る恐れも有ります。
トンボ鉛筆に「おけいこえんぴつ」という商品が有ります。
幼児の鉛筆デビュー的な商品で、三角形で硬度は6B 、長さも通常の鉛筆よりも短く、手が小さい幼児にも使いやすい鉛筆で、おすすめです。
鉛筆素材
鉛筆は黒鉛と粘度を混ぜて焼いて作った芯を木で挟み、3角形や6角形、また丸にカットして出来上がります。
使われる木は北米産のインセンスシダーというとても柔らかく、植林を行って十分管理された木を使っています。
黒鉛は中国から輸入し、粘度はドイツ産の物を使っているそうです。
芯は黒鉛と粘度を混ぜ合わせたもので、黒鉛を多くすると濃くなり、粘度を多くすると硬くなります。
良く使われる「HB」は黒鉛70%で、粘度が30%です。
日本のJIS規格では硬度は6Bから9Hまで17種類有ります。
このBと言うのはBlack、HはHardの略です。
Bの数字が数字が大きくなるほど濃く、柔らかくなり、Hの数字が大きくなるほど硬く、薄くなります。
これは、黒鉛が多く配合されると濃くなりますが、粘度が減って柔らかくなり、また反対に粘度が多く配合されると硬くなり、黒鉛が減るため色が薄くなります。
Fは Firm (しっかりとした)の略です。
因みに三菱鉛筆のハイユニは、10Hから10Bまでの22硬度、ドイツのステッドラー.マルス鉛筆は11Hから12Bまで24
鉛筆は削らないと使えません。
そして使っていくと芯先が太くなります。
そしてまた手動削りでハンドルを回して削る、そんなちょっとした時間は忙しい現代人にとって、思考のスイッチを切り替えたり、脳を休めたりするアイドルタイムになるかも知れません。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
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